あじ「鰺」Horse-mackerel
こんにちは、水産業界で働いているほたて王子です!
今回は「鰺(あじ)」について。
あじ「鯵」
標準和名
マアジ(真鰺)
科
アジ科
生息域
北海道南部から東シナ海までの、水深2m位の浅瀬から、水深150mの海域まで様々な場所で生息。
語源
・静岡県沼津近辺の干物加工業者の間では、「鯵」の「参」は旧暦の3月(現行の5月)を示す文字であり、この頃が鯵の旬に当たるからだという言い伝えがある。
・味が良いことから「アジ」となった
・「アジ」と呼ばれる魚は昔から存在しており、「ア」=愛称、「ジ」=魚、という事で、広く美味しい魚を「アジ」と呼んでいたのだとか
地方名
市場では「アジ」=「マアジ」のことを示す。たまに「本アジ」と呼ばれる。
ムロアジに比べると左右が平べったいので「平アジ」と呼ばれることもある。
小さなものを「ジンタ」「豆アジ」、大きなものを「大アジ」ともいう。アジは大型化するとさっぱりした「大味」になるから「大アジ」と呼ばれるのかもしれない。
塩焼きや干物がメインだった
アジの食べ方は昔は塩焼きや干物として加熱して食べることがメインでした。しかし1960年代、伊豆半島周辺の郷土料理であった「アジのたたき」に感動した新宿の料亭の板前さんが店で商品化したところ人気は一気に広まり、アジを生食として食べる文化が日本に広まりました。
以来、大衆魚だったマアジは比較的高値の魚になっていきました。
たたきの起源は、漁師さんたちが釣った鯵を船の上で内臓を取り、味噌などで混ぜた素朴な「沖なます」です。
アジの旬の時期
アジは1年中大量に水揚げされる重要な水産品です。そのため漁獲可能量(TAC)が定められており持続可能な漁獲がすすめられています。
巻き網などで獲れたアジは安く、釣りで獲られたアジは高価です。
通年美味しい魚ですが、脂がのって安定して美味しいのは4~10月頃です。
アジの特徴
アジは、浅瀬にいえてあまり動き回らない「黄アジ型」
やや深い水深で回遊(うごきまわる)「黒アジ型」に分けられます。
黄アジ型はいわゆる「根魚」と呼ばれる、本来回遊している魚がある一定の場所にとどまっている魚のことを示します。
黄アジ型は、動き回らないためサイズは小ぶりですが脂がのっており旨みが強い特徴があります。各地で様々なブランド化がされています。
一方「黒アジ型」は黄アジ型よりも漁獲量は多いですが、脂が少なく、身質が良くなく、旨みもそれほどありません。
アジの違いはすんでいる場所によって違うため、回遊している黒アジ型よりも、一定の海域でうまいものを食べている黄アジ型の方が高値で取引されます。
美味しいアジの干物の食べ方
選び方

開かれた状態で、全体的に丸く、腹の部分が白っぽいものを選ぶと脂が多くて美味しいです。
全体がなんとなく黒っぽくなっていて、骨が身からはがれているものは絶対に買わないようにしましょう。
美味しい焼き方
- まず、焼き網を温めてください。
- 皮から焼きます。(弱火で!)
- 中火で、身の部分が肌色になるまで焼きます。
- 皮目7割、身3割で焼こう!
大根おろしやポン酢で食べると絶品です。(書いていたら食べたくなってきました)
おいしさのワンポイント
塩を振る
「生で美味しそうなアジをゲットしたが、その日には食べない」というときには、
内臓を取り出し、軽く表面に塩を振り、20分ほど冷蔵保管。20分後に出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取り、袋などに入れておくと冷蔵庫で2~3日は日持ちします。
冷凍するときは
もし生で食べずに冷凍するときは、塩を振って1尾ずつ(これが重要)、丁寧にラップにくるめば冷凍で3週間ほどは日持ちします。
解凍するときは、冷蔵庫で半日ほどかけてゆっくり解凍しましょう。解凍後に出てきた水分はしっかりと拭き取ることも大切。
解凍後は加熱して食べましょう。
アジのおすすめレシピリンク
アジの塩焼き
https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/703398/
引用元:味の素
アジのたたき
https://www.sirogohan.com/recipe/ajitataki/
引用元:白ご飯.com
アジのなめろう
https://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe/00000934/index.html
引用元:キッコーマン
アジの冷や汁
https://www.nissui.co.jp/recipe/00911.html
引用元:日本水産(ニッスイ)

レッツお魚クッキング!