ほたて貝の養殖と輪番制による漁獲

こんにちは、青森県平内町でほたての養殖・加工を営んでいるイチヤマジュウ塩越商店です。

今回はホタテの漁獲方法についてです。

二枚貝の養殖はいつから?

今では北海道と青森で盛んに養殖されているホタテ貝ですが、いつから養殖が始まったのでしょうか。

歴史をたどること江戸時代。

定着性の高いほたてや牡蠣などの二枚貝はこのころから稚貝の放流活動が行われていたようです。

例えば、東京湾の二枚貝の”種場(たねば)”は、今はディズニーランドになっている浦安の海域でした。

ここで、あさらいの稚貝を採取し、東京湾の各地の干潟に放流していました。

(ちなみに”種場”というのは、二枚貝の赤ちゃんは大人になる前に浮遊幼生期という、ぷかぷか海を漂う時期があります。その時期に潮の流れなどにより二枚貝の赤ちゃんがたまりやすい場所のことを言います。)

ほたてが最も成果をあげている

日本にとどまらず、世界でもいろいろな二枚貝の養殖を行っていますが

その中でもホタテ貝が一番成果をあげている二枚貝と言っても過言ではありません。

日本では、1971年にホタテ貝の天然種苗を北海道オホーツク岸の猿払で放流したのが最初です。

ここでは、ほたての天敵であるヒトデなどの害敵生物を駆除してから稚貝を放流します。

大きな漁場を4つの区画に区切り、毎年その区を回しながら増殖しています。

例えばA.B.C.Dの漁場があり、2021年はAの漁場に稚貝を放流、2018年に放流したDの漁場から水揚げ、BとCは成長中なので放置。といった感じです。

その後、北海道の増殖事業が青森にも伝播し、普及し、ホタテ貝の生産量は飛躍的の増加しました。

毎年30億個前後のほたての稚貝が放流され、30万トンの生産量をあげています。